スポーツウェアを颯爽と着こなし手にはラケット。9月の誕生日で90歳になる遠藤實(みのる)さん(小田原市飯田岡)は、ソフトテニスの現役指導者だ。
足柄上郡酒田村(現・開成町)の農家に、10人きょうだいの末っ子として生まれた。幼い頃から農作業を手伝い「腕の力が強く、足も速かったね」という。
競技との出会いは中学3年生。ある日、ソフトテニス部顧問だった物理の教師が、授業中に生徒たちにテニスの試し打ちをやらせた。「初めっから何となく上手く打てたんだよ」。その素質を見込んだ教師から3度の勧誘を受けて入部した。
選手時代は「後衛」専門。「試合中ボールを打つ時は、左目で相手前衛の動き、右目でボールを見るんだ」と秘訣を語る表情は現役プレーヤーの様。素早いフットワークと強烈なストロークを武器に「どんどん勝った」。県立吉田島農林高校(当時)では県大会準優勝、3年生からの足柄上郡選手権10連覇。さらに就職した富士フイルムでも社会人大会で活躍、定年後もシニアで県大会優勝、関東大会3位など好成績を残した。
「褒めなきゃ上手くならない」
指導者としての第一歩は40代、娘、息子が所属していた市立泉中学のソフトテニス部でのコーチが始まり。当時はスパルタの指導者も多い中、「良いところを褒めてやらなきゃ上手くならない」と温かいまなざしで教え子に向き合い続けた。2005年度には、(財)日本体育協会(現(財)日本スポーツ協会)公認スポーツ指導者等表彰も受賞している。
総合型地域スポーツクラブ「城下町スポーツクラブ」(08年設立)の初代代表に就任。現在も同クラブの指導者として市内のコートで毎週1回、小学生を指導する。「自分からソフトテニスを取ったら何も残らないよ。生きる証だね」と、日焼けした顔から白い歯をこぼした。
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