プレイパークをつくる会@seishoの代表を務める 黒栁 貴雅さん 小田原市曽比在住 30歳
子ども主役の居場所づくり
○…既成の遊具ではなく、子どもたちが想像力で遊びを作り出す「プレイパーク」。小田原市を拠点に活動する会の代表。感染症の影響で1年以上休止していたが11月に再開、会場は笑い声であふれた。「どうしたら安心して開催できるか何度も話し合い、研修も重ねた。大きなけがも無くほっとした」と話す。
○…栢山駅そばの駄菓子・文具店「くろやなぎ」で生まれた。子どもの頃は公園の遊具よりも「秘密基地などを作って遊んだ」と笑う。高校時代は剣道部に所属。地域の子どもに指導することに魅力を感じて大学は教育学部に進学した。教師を目指して児童館でアルバイトをしたときに職員の子どもへの接し方に感銘を受けた。「ふざけているように見えて、大切なことを自然に伝えていた。その姿がかっこ良くて」。教えるよりも子どもと一緒に正解を見つける仕事がしたいと思うようになった。
○…プレイパークとの出合いは大学2年のとき。「スタッフも参加者も生き生きとしていて」と入会。子どもと接する中で、「先入観の無い発想に学ぶことが多い」とうなずく。地域の協力者も増えてコミュニティーの輪が広がり、街づくりにつながると感じた。「主役は子ども。そしていろいろな世代の人が過ごせる居場所になれば」
○…都内で学童保育の支援員などを務めたが、27歳のときに祖母の介護で地元に戻った。2年ほど休業していた店のシャッターを開けたとき、小学生に「お店をやめないで」と言われ、「この子たちの居場所を作りたい」と店内にテーブルと椅子を置いた。現在、両親と営む店は、常連の子どもが描いたイラストなどで彩られている。みんなの”にいちゃん”は、今日も笑顔で子どもたちを迎えている。
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