第52回小田原梅まつりの会場は、大きく曽我梅林(曽我別所会場)と小田原城址公園に分けられる。曽我梅林では十郎や白加賀などの白梅が約3万5000本栽培されており、箱根や富士山を背景に観梅できる。
小田原の梅の歴史は古く、北条氏が統治していた以前から梅が栽培されていた。戦国時代には兵糧用にするため、城下に梅の木が多く植えられたという。箱根越えの宿場町として栄えた際には、旅人の必需品として梅干しが重宝された。食用梅の生産が目的のため、曽我梅林のほとんどが白い花の白梅となっている。
曽我別所梅まつり観光協会の川久保和美さんによると、今年の開花は少し遅めの傾向にあるという。「曽我別所梅林では、特産の十郎をはじめ、白加賀、南高、杉田、枝垂れ梅など、数多くの品種を栽培しているため、長い期間にわたって梅の花を楽しむことができます。ぜひ、曽我の里の梅の花を満喫してください」と呼び掛けている。
梅まつり期間中の土、日、祝日は、梅の里センター(曽我別所807の17)で普通自転車(1回500円)や電動アシスト付き自転車(1回1000円)の貸出を行っている。観梅以外にも別所会場近隣の史跡巡りなどにも利用できる。城前寺(曽我谷津592)には曽我兄弟や実母満江御前の墓と伝わる4基の五輪塔が立っている。自転車貸出に関する問い合わせは、NPO法人小田原ガイド協会【電話】0465・22・8800。
なお、期間中におだわら市民交流センターで開催が予定されていた小田原梅まつり俳句大会と立春句会は、まん延防止等重点措置の適用で中止が発表されている。