湯河原町在住の湊千波さんが先ごろ「第25回伊豆文学賞」の掌篇部門で、息子の祐太朗さんが「第2回 地元の自慢をとくと見よコンテスト」のCM部門で優秀賞を獲得した。
千波さんは静岡県内各地の自然、人物、歴史などをテーマにした同文学賞の掌篇部門に『無観客』と題した作品を応募。県内からは唯一の受賞となった。同部門は400字詰め原稿用紙5枚ほどの作品を審査するもので、応募数187編のうち優秀賞には5編が選出された。
熱海市内に勤務する千波さん。昨年7月に同市内で発生した土砂災害で知人を失い、喪失感に暮れる中、テレビを付ければ同時期に開催された東京五輪が放送されていた。災害、知人の死、五輪開催と「非日常」が次々と重なり「衝撃があまりにも強かった」と話す。災害の記憶を風化させたくない、と筆を執り「一気に書き上げた」という。
審査員からは、当たり前と思っていた日常がいとも簡単に崩れ去る恐怖感を表現した、迫力ある筆致などが高く評価された。「勢い任せで書いたから、もっと推敲すれば良かったとも思ったが、受賞できてうれしい」と千波さん。優秀作品集はこのほど出版され、インターネットなどを通じて購入できる。
英語で動画制作
東京理科大1年の祐太朗さんは、広島県の魅力発信をテーマに開催された同コンテストのCM部門に『Just be myself.』と題した1分ほどの動画作品を応募し、優秀賞に輝いた(応募総数6点、うち優秀賞は2点)。
制作したのは、湯河原町内や広島県内で撮影した動画や写真をまとめた作品。広島県の魅力だけでなく、ありのままの自分で生きることの大切さなどを伝えている。また、多くの外国人にもメッセージが伝わるよう、全編を通じ、自ら流ちょうな英語でナレーションを入れるなど工夫を凝らした。
祐太朗さんは「オリジナリティを意識し、自分の本音を含めて制作した。動画を見て、多くの人が笑顔になってくれたらうれしい」と語った。
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