タイでプロフットサルクラブを運営している相原豊さん(42)が4月12日、母校の相洋高校に赴き、新1年生469人に向けて夢を叶えるために大切なことを熱弁した。
生まれつき左手首から先を欠損している相原さんは、相洋高校サッカー部出身で、卒業後はタイやバングラデシュ、ウガンダで日本人初のプロサッカー選手としてのキャリアを積んだ。後にろう学校や孤児院でサッカー教室を開校するなど、夢を叶えることに貪欲であり続けた。「コンプレックスはエネルギーに変わる。この左手があることで同じように障害がある人に夢を与えられる」とハンディを感じさせない強さを見せた。
講演では、高校時代に試合に出られないときの挫折感や、それでも努力を続けた経験などを語った。「3年間頑張り抜いた結果は後々自分の背中を押してくれる。過去の失敗や恥ずかしいことも、面白おかしく話すとキラキラした成功のようになる」と努力を続けることの大切さを語った。
当時サッカー部のコーチだった永岡博成さん(現在同女子サッカー部顧問)は「豊は本当に努力の人。この世代は一番弱かったが、最後の大会で県ベスト16に進出するまで強くなった」と昔を懐かしみながら話した。
大和田大智さん(1年)は「僕は農業を学んでアフリカの国々に貢献したいので、夢に向かって頑張ります」と相原さんの言葉に刺激を受けていた。