相洋中学校空手道部の遠藤歩実さん(2年)が3月28日〜30日に京都府で開催された全国中学生空手道選抜大会に出場し、1年生女子個人形で3位の成績を収めた。
部としては個人団体含め過去最高の成績で、顧問の伊藤善彦教諭は「ここまでできるようになると思わなかった」と称賛したが、優勝を目指していた遠藤さんは「重心が低い姿勢でできたら形が綺麗になった。あと一歩で優勝だったかもしれない」と悔しさをにじませた。
新しい形に挑戦
空手道四大流派の一つ剛柔流を得意とする遠藤さん。年中で空手を始め、これまでに3つの形を習得していた。今回の全国大会は4種類の形が必要で、出場が決まった昨年12月末から約3カ月の間に、4つ目の形を覚えなければならなかった。
大会に向けて、新たに糸東流に伝承される形「八歩連(パープーレン)」を学んだ。得意とする流派とは動きが異なるが、部活中は顧問、家では母親に見てもらい練習を重ねた。爪が剥がれたり、血豆ができたり、まさに血のにじむような努力があったという。
大会当日、3位を決める最後のラウンドで八歩連を披露。形の名前を叫んで始まる約3分間の演武で、技の精度やスピード、力強さなど、練習の成果を遺憾なく発揮した。約170人が出場する中で3位と、わずか3カ月で覚えた形で結果を残した。
日々の練習に加え、勉学にも励む遠藤さん。学校では勉強の成績もトップクラスだという。「応援してくれる人がいっぱいいる。支えてくれた人達に恩返しがしたい」と話す。同部スローガンの「勇猛精進」を胸に、目標は日の丸を背負って世界で戦うことだという。