意見広告 近況報告「育てる日々」 前小田原市長 加藤 憲一
小田原市長を退任してから、早いもので丸2年が経過しました。3期12年の任期をお支え頂き、共に歩んだ多くの皆さんに、この間の私の活動の様子をお伝えしたいと思います。
ふたたび農に
まずは、私の原点でもあり、いのちを養う基盤とも言える農に、退任後からすぐに取り組んでいます。幸い、自宅から軽トラですぐの場所に、長年有機栽培が行われてきた農地を借りることができました。自給には十分すぎる野菜が育っており、親しい皆さんにも食べて頂いてます。
曽我の田んぼでの米作りも昨年久しぶりに完遂。今年は他の取り組みが忙しく一年休みますが、来年以降はまた再開するつもりです。
荒地を拓く
2年前の退任式で宣言した通り、中古の軽トラ・草刈り機・チェーンソーをすぐに購入。市長時代からずっと気になっていた、増える一方の耕作放棄地の開拓・再生に力を注いでいます。
活動は大きく2つあります。ひとつは「小田原ワインプロジェクト」。石橋の標高200m付近に拡がっていた手ごわい耕作放棄地を、「小田原産のワインをつくろう!」という夢を共有する大勢の皆さんと開拓。約1ヘクタールの圃場には、昨春・今春に計1000本のワイン葡萄品種「メイヴ」を植樹、2年目の木には既にたくさんの房が着いています。眼下に相模湾が拡がる絶景の中、平日休日を問わず共に汗を流す仲間の皆さんとは、大きな家族のような絆も育っています。
もうひとつは、取締役を拝命した「小田原柑橘倶楽部」でのレモン栽培。国産有機レモンの産地である片浦の柑橘農を支えるべく、荒れていたかつての柑橘園を徐々に開拓、現在は根府川の2か所1・5ヘクタールの農園にて約500本の若い木を育てています。除草剤も農薬も一切使わずに取り組む広大な農場管理は、なかなか骨が折れますが、着実に育ちゆくレモンの木々から元気をもらっています。
これらの作業を経て、極端な運動不足によりメタボ気味だった市長時代から一気に10kg以上減量!30代の頃の体格に近い、よく動くカラダに戻りました。
若者たちとの時間
市長在任中の様々なご縁で、昨年より複数の大学などで講義をしています。星槎大学では特任教授として小田原学習センターの高校生たちに社会や地域の現状を、神奈川大学では非常勤講師として「社会教育経営論」「地域デザイン演習」を、立教大学では兼任講師として「持続可能な地域社会を目指す自治体経営論」を、それぞれ講義。20歳前後の若者たちに、市長時代の実績や経験を再整理して語り、時代や社会の現状を伝え、未来に向けて意見を交わすのは、とても貴重な時間であり、私自身の学び直しにもなっています。秋からは、関東学院大学法学部の非常勤講師として「地域の農林水産業」の講義も加わります。
風の谷あしがら
市長在任中に掲げた「持続可能な地域社会の創造」という目標につながる大事な取り組みが、県西地域で様々な実践に取り組んでいる皆さんとの緩やかなネットワーク作り。「風の谷あしがら」と名付けたこの活動では、環境、農業、医療、福祉、子育て支援、地域コミュニティ、経済、文化、教育など、実践者たちが分野を越えてつながり合い連携・融合することで、「いのちを守り育てる地域自給圏」を実際に創り出すべく、すでに様々なチャレンジが始まっています。
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市長任期は3期で途切れましたが、心身ともに若返り、カラダもアタマもフルに使って、自然や人の中で次代に向けた様々な「育てる」という実践に心おきなく打ち込める日々は、天から与えられたものだと私は受け止めています。市長経験も踏まえ、もう一度実践の現場からこの国や地域の進むべき道を固め直せ、と。
未曽有の課題群が山積する状況を乗り越え、未来を持続可能なものとするためには、一番の土台となる「自然」「人」「地域」の力をしっかりと養っておかねばならない、今はそういう局面。この国と小田原の未来を見据えつつ、大地にしっかりと足を着け、志を共有する多くの皆さんと共に歩みを進めます。
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2022年6月18日号
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