4月1日付で小田原短期大学の学長に就任した 吉田 眞理さん 横浜市在住 65歳
共に学び、共に成長する
〇…「等身大で生きていく」のが持論。「本音を言って周りを困らせてしまうこともあるけれど」と茶目っ気たっぷりな表情を見せる。共に学び、共に成長する。学生だけでなく、教員も地域の人たちも、皆が一緒に学べる学び舎を目指す。「小田短があって良かったと言ってもらえるよう、地域に根差した短期大学にしていきたい」
〇…東京都台東区生まれ。運動が嫌いで本ばかり読んでいる子どもだった。中高大一貫校へ進学するが、高校1年生の時に病気で長期休学したことで、付属大学への進学が厳しい状況に。一念発起し、大学受験を決めた。「勉強はとても楽しかった。目標があって、成果も出る。受験が終わった時には、もう1回受験したかったほど」と笑う。
〇…早稲田大学を卒業後、銀行へ就職し、結婚を機に退職。専業主婦になっても、育児の傍ら本を読み、文章を書いた。3人の子どもに恵まれたが、2人目の子どもには障害があった。「子どもの育ち方は複雑。もっと深く知りたかった」。子育てに役立つかと思い、保育士資格も取得した。
〇…手話の会などのボランティア活動をする中で、障害がある人や高齢者、地域と関わり、福祉への強い思いが湧いた。48歳で大学院を受験。5年後に福祉・臨床心理学の博士課程を修了、人間学の博士号を取得した。「紆余曲折があったけれど、全て繋がっていた」。東京の大学で児童福祉や社会福祉援助技術演習の非常勤講師を経験後、2005年、小田原短期大学保育学科の助教授に。学科長を経て学長になった今も、社会福祉概論の授業を受け持つ。障害や差別のない社会を実現するため、その思いを学生たちに伝える。「少しずつでも世の中が変わっていく力になれば」。まっすぐな眼差しで語った。
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