日商簿記1級と全商9冠を成し遂げた 門間 拳夢さん 小田原東高校3年
コツコツがコツ
○…「卒業までに取れなきゃもったいないと思った」。1月7日、高校生では難しいと言われる日商簿記1級に合格。小さなガッツポーズをして喜んだのも束の間、数日後には全商検定1級の9冠を目指し、最後の種目である情報処理プログラミング部門の試験を受けた。「8個と9個では全然違う。完全制覇したかった」。試験はまずまずの出来だったが不安な思いで過ごした半月。学校の廊下に貼り出された結果を見て、プレッシャーから解放され胸をなでおろした。
○…9種目の中で「一番難しかったのは、そろばん」。高2の後半まで触れたこともなかった。ほかの種目は勉強すれば結果が見えた。「そろばんは技術を体に染み込ませないと」。本を買い必死で練習したが成果が見えず苦しい毎日が続いた。それでも昨年11月の試験前には自然に指が動くように。当日はあまりの不安から「ドーピングに走った」と笑う。「強いドリンクを飲んで気合を入れたら逆に気持ち悪くなって。試験中ずっと吐きそうでした」。合格した時は身動きできないほど嬉しかった。
○…家に近いから選んだ高校だったが「3年間で何か一つは頑張ろう」と心に決めていた。入学後、軽い気持ちで入部した簿記部で人生が一変。顧問の勝山光仁教諭の指導もあり問題を解くことに夢中になった。「幽霊部員のつもりだったのに簿記に憑りつかれた」。以降、簿記と検定に明け暮れる高校生活を過ごす。
○…卒業後は中央大学に進学することが決まっている。目標は大学在学中に公認会計士の資格を取ること。監査事務所で「自分がどこまでやれるか試したい」と夢を描く。趣味はゲームと映画鑑賞。最近は80〜90年代の作品がお気に入りだ。勉強以外の目標を聞くと「彼女をつくりたい」。高校生らしい顔を見せた。
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