JICA青年海外協力隊から帰国した 小野 栄子さん 開成町吉田島在住 27歳
経験活かし、夢へ邁進
○…JICAの青年海外協力隊員として派遣されていたインドネシアから、このほど2年間の任期を終えて帰国した。現地では住民への環境教育に携わり、ゴミの分別やリサイクルについて啓発活動を行った。「川や側溝などにゴミを捨てるのが当たり前の土地柄。日本の取り組みを紹介したり、一緒に清掃活動をしたり。子どもたちには紙芝居を使って説明した事もありました」。素直に話を聞いてくれた子どもたちの姿を思い起こし「未来に向けて種をまいてきた感じ」と温かな笑顔を浮かべた。「異文化に触れて、学んだことも多い。行く前と後で、物の見かたも変わりました」と自身の変化を語った。
○…開成町で生まれ育ち、これまで家を離れた事はなかった。初めての海外生活に不安はなかったか尋ねると「母からよく電話をもらいましたし、毎日が楽しくて。あっという間の2年間でした」とあっけらかんと笑ってみせた。同隊の活動は、中学生の頃にTVで見て興味を抱いた。その後、家族で出かけたタイ旅行で日々の生活に困窮する人たちを見て”自分にも何かできる事はないだろうか”と考えたという。大学では環境情報学を学び、環境NGOにも参加。「そこには”社会のために”と活動する人が大勢いて、私も”働くなら社会のためになる仕事を”と考えるきっかけになりました」と振り返る。卒業後に一度就職するが、小学校教諭を目指すため退職。そこで秘めていたもう一つの思いを実現するためJICAの門を叩いた。
○…好奇心旺盛で、新しい事に挑戦する事が好き。近頃興味があるのは”農業”だが、現在は教師になるための勉強に励む日々だ。「任地を離れる時に、現地の人たちから『日本を元気にしてくれ』と送り出されました。元隊員としての誇りを持ち、経験を活かしながら、引き出しの多い面白い先生になりたい」。希望に輝く瞳の奥に、異国の子どもたちの姿が見えた気がした。
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