元開成町長で、4月の神奈川県知事選挙に挑み82万1981票を獲得して次点で敗れた露木順一氏(55)が本紙の取材に対し、衆議院神奈川県第17区(小田原市・秦野市・南足柄市・足柄上郡5町・足柄下郡3町)から無所属での出馬に強い意欲をみせた。露木氏は1996年の衆院選に無所属・新人で立候補して現職(当時)の河野洋平氏に敗れており、国政へ挑戦するのは15年ぶり。次の衆院選に向けて動き始めた露木氏から話を聞いた。
―国政への転進を決めた時期ときっかけは?
露木「県知事選では、人口や経済力で勝る横浜や川崎等と、自力で経済を再生することの難しい県西地域の格差をまざまざと感じた。この差を埋めていくには、強力な指導力を持つ国会議員が先頭に立ち、相模川以西の首長を取りまとめて意見を発信していかなくてはならない。それができるのは自分だと考え、選挙後の早い段階から”次は国政”と決断していた」
―進路を国政に定めた具体的な理由は?
露木「現在の内閣不信任案を巡る一連のドタバタ劇や主義の一貫しない議員等の姿を見て、政治の劣化を感じた。またボランティアなどで被災地を訪れた際、事実上解決策が進んでいない瓦礫の山を前にして”なんでだ”という思いにかられた。震災を通じて現在、実力者と呼ばれている政治家たちの限界が見えた。ここで”真の政治家”が出て、国政に新しい血が入っていかないと日本は沈没する」
―今後の動きは?
露木「当面は各地で講演会を開いていく。後援会組織については前回出た衆院選から15年経ってしまっているので、拠点ごとに支持者の結集を図っていきたい」
17区では、前回(2009年)の衆院選で民主党の神山洋介氏、自民党の牧島かれん氏、無所属の井上義行氏(現みんなの党)、幸福実現党の中野淳子氏の新人4人が争ったなか、当選した神山氏が現在1期目を務めている。解散等がなければ、次は任期満了の2013年に総選挙が行われる。
露木氏は開成町出身。小田原高、東京大学教育学部を卒業後、NHKに入社し報道局政治部記者として国会、自民党などを担当した。1993年にNHKを退社し、梶山静六事務所で政策顧問を務め、96年に17区衆院選に出馬し、河野洋平氏に敗れる。98年に開成町長に初当選し、以後4期連続で無投票当選。在職中、内閣府「地方分権改革推進委員会」委員などを歴任した。4期目の任期中に県知事選に立候補し、黒岩祐治現知事に敗れた。
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