南足柄市社会福祉協議会の会長に就任した 岸 俊男さん 南足柄市大雄町在住 69歳
コミュニケーション作りの仕掛け人
○…平成23年度から南足柄市社会福祉協議会の第8代会長に就任。「福祉の分野は学べば学ぶほど、課題の多さ、深さに圧倒されそうになる」と、未知なる分野への挑戦に不安を感じつつも「サラリーマン時代に培った柔軟性を活かし、臨機応変に対応していきたい」と、手腕を発揮する覚悟はできている。
○…「サラリーマン時代には地域に対して何もできなかったので、恩返ししたかった」と、平成19年にさがみ信用金庫を定年退職後、大雄町自治会の自治会長を経験。その後、平成22年に地域福祉会の会長を任されたことが福祉に携わるきっかけになったという。
○…「いつまでも元気でいたいから」と自身の健康維持には気をつけており、時間があると1時間半ほどのウォーキングを心がけている。「最初は小田原までのつもりだったけど、いざ小田原まで来ると、”箱根を超えるか””三島まで行くか”と距離が伸びて行った」。友人に誘われたことをきっかけに始まった旧東海道を歩く旅も、気づけば名古屋の手前まで距離は伸び、今年の11月には京都・三条大橋へのゴールを予定している。
○…「率を見るのでなく、絶対値を見なければいけない」と、介護・支援を必要とする人の数に対してヘルパーの数が足りていない現状を挙げ、「社協として日常的に果たすべき役割をしっかりと果たすことは大前提」としながらも、その上で福祉に携わる多くのスタッフの労務上の問題など、行政との調整の必要性を感じている。
○…社会福祉協議会の会長として高齢者とふれあう機会が増えた。お年寄りと話をすると、地域のコミュニティの歴史や様子がわかるという。「家族、地域で助け合うのが、古くから日本人が持つ素晴らしい心。地域コミュニティの方向性を示す役割を社協が担っていけるようにしたい」。人集め、コミュニケーション作りの仕掛け人が地域福祉の充実へ動き出した。