2013年度の県当初予算における県西地域の主要事業に、南足柄市矢倉沢と箱根町仙石原を結ぶ「南足柄市と箱根町を連絡する道路」(以下、南箱道路)の道路改良事業が新規事業として加わった。同事業は地域の重点として優先的に取り組む「県西地域重点事業」にも位置づけられている。
県では県西土木事務所が今年度に取り組む道路・公園関係の事業の59カ所に対し、計21億7135万円の予算を計上している。
南箱道路は、県西地域の渋滞緩和や災害時の代替ルート、観光振興をはじめとする地域活性化などの効果が期待されている道路で、06年度から県や関係市町で研究会を発足してルート案などが検討されてきた。10年度に既存の林道(定山、黒白、明神)を活用する全長約10・9Kmのルートに絞り込み、11年度に現地測量調査を実施。12年度に生態系などの環境調査を行い、事業化した今年度からは具体的な県道整備に向けた道路設計、安全面や防災面の現状調査等が行われる。
また南箱道路のルートが国立公園や自然環境保全地域を通過することから、十分な安全性を確保しながらも環境に配慮し、極力現状を生かした道路整備が進められる。このため道路の幅員は、現況の4〜5mの幅から普通自動車が対面通行可能な幅を確保するに留め、バスなどの大型車両が通行できる拡幅は行わない。開通の目途などの具体的な工期については「今後の各種調査の結果などをもとに決めることになる」(県西土木事務所)としている。
なお南箱道路が整備される林道は現在、工事関係などの許可車両を除き一般車の通行はできない。
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