開成町由来のサトイモ「開成弥一芋」をブランド化し、全国に向けて普及拡大を図ろうと9月27日、開成町民センターで同町・県・生産農家・民間企業による「開成弥一芋ブランド化推進協議会」の設立総会が開かれた。
同協議会には、弥一芋を生産・販売する開成弥一芋研究会(遠藤将光会長)、開成町、イオンリテール株式会社、JAかながわ西湘、県農業技術センターが名を連ね、弥一芋の全国規模のブランド化を目指し、生産拡大から販売促進まで連携して取り組むことになる。
設立総会には、関係者ら約70人が出席。府川裕一町長や遠藤会長ら関係団体の代表者が趣意書に署名し、協力を約束した。遠藤会長は「これからも研究と勉強を重ねて、全国に弥一芋のおいしさを知ってもらいたい」と話し、府川町長も「弥一芋のブランド化により、交流人口の増加など町北部地域の農業による活性化にもつなげたい」と期待を寄せた。
「食の匠」県内1号に
イオンリテール(株)は、同社を中心にイオングループが展開している「フードアルチザン(食の匠)」活動の一環として協力する。地域の伝統的な食文化を支える食材や技術等を支援して全国へ発信する取組みで、弥一芋は全国で26例目。県内では第1号となる。フードアルチザンは「安納いも」を全国に広めた実績があり、弥一芋の知名度と販路の拡大に期待がかかる。弥一芋は9月28日から11月下旬頃までイオン秦野店で販売され、今後は開成町内のイオン系列店マックスバリュでも取り扱う予定。
弥一芋は明治36年に同町出身の高井弥一郎氏が栽培したことをきっかけに、戦前まで関東一円で栽培されていたが、戦後は水稲作に押されて生産量が激減。農家有志が研究会を立ち上げ、2011年から特産化に向けて本格的な生産に取り組んでいる。普通のサトイモに比べて、ねばりけと甘さに優れることが特徴。
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