神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
足柄版 公開:2015年3月7日 エリアトップへ

「世界らん展日本大賞2015」のフラワーデザイン審査部門で、最優秀賞を受賞した 椿 尚美さん 南足柄市狩野在住 35歳

公開:2015年3月7日

  • X
  • LINE
  • hatena

咲かす、笑顔の花

 〇…人より早く経験した、肉親との別れ。多趣味な母が好きだったものの一つに触れたいと興味を持ったのが、花の世界に進んだきっかけだ。祖母と母が並んで庭を眺めている光景は、胸にしまわれた大切な思い出。中学から習いはじめたアレンジメントの腕前を小田原城北工高のデザイン科で磨き、花に携わり10年目での快挙を成し遂げた。

 ○…花屋の命題は「いかにお客様に喜んでもらえるか。千差万別の好みに合わせ、求めているものを提供できるかどうかだと思う」。常は人生のうれしい時、悲しい時に添う花を提供する側。自身がもらって一番うれしかったのは「バレリーナ」という名のオレンジ色のチューリップ。高校卒業のお祝いに「生ものだから」と言われ、ケーキが食べられると勘違いし、フォーク片手に訪ねた相手から贈られた30本ほどの花束が、今も変わらず一番好きな花だ。

 〇…幼少期は、5歳年上の兄についてまわる活発な少女だった。”カワイイ”より”カッコイイ”が好き、女の子らしいピンク色は「今でも着ない」ときっぱり。一定の調子で話す様子を、勤務先の社長は「低温動物」と表現する。だが、「これでとれなかったら、もうだめだと思って」いた2度目の挑戦で手にした今回の栄誉。受賞の知らせを受け、「いつもと違うところから声が出ていたのがわかった」というほど、珍しく興奮した。

 〇…喜びの涙を流すほど、悲しみを癒すほど、人の気持ちに影響を与える花に携わる仕事を誇りに思う。「花を触っている時がとにかく楽しいし、もっと仕事がしたい」と、貪欲さを隠さない。何より大切にするのは、自身の「目」。「色彩をきちんと認識できなくなったら終わりだから」と、真っ直ぐな眼差しで話す。社長をはじめとするスタッフや家族、顧客まで含む自分に関わってくれた人への感謝を忘れない。仕事が終われば家族が待つ家へ急ぎ夕飯を作る、日常の先に揺るがぬ意志がある。

足柄版の人物風土記最新6

川瀬 明宏さん

松田道祖神太鼓研究会の代表として伝統の復活を目指す

川瀬 明宏さん

松田町在住 84歳

3月23日

菊間 みづきさん

3月24日に定期演奏会を行う足柄高校吹奏楽部の部長を務める

菊間 みづきさん

小田原市在住 18歳

3月16日

佐久間 善弘さん

山北町地域文化遺産活性化実行委員会の代表を務める

佐久間 善弘さん

山北町山北在住 59歳

3月9日

今井 由江さん

松田町のペット避難講演会の講師を務める

今井 由江さん

開成町吉田島在住 57歳

3月2日

渡辺 円一さん

春めき桜を育てる会の代表を務める

渡辺 円一さん

南足柄市怒田在住 80歳

2月24日

清水 悦子さん

岡本コミュニティセンター利用団体発表会実行委員会の委員長を務める

清水 悦子さん

小田原市在住 62歳

2月17日

あっとほーむデスク

  • 3月23日0:00更新

  • 3月16日0:00更新

  • 3月9日0:00更新

足柄版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月23日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook