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足柄版 公開:2015年10月10日 エリアトップへ

議長選レポート 民意旗印に”奮起” 新人4人が存在感

政治

公開:2015年10月10日

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公開された全員協議会
公開された全員協議会

 松田町議会で、かつてない変化が起こっている。今年9月の選挙でいずれも上位で初当選した4人の新人議員が、任期6日目で早くも存在感を示した。

 今年3月、改選前の議会が議会改革に関する調査報告書をまとめた。「開かれた議会」を標榜する取り組み事項はそのまま引き継がれ、今回は初の公開立候補制が議長選に採用された。

 改革議論で座長を務めた利根川茂氏(72)=3期はその実績をもとに今回の議長選に名乗りを上げた。利根川氏は本会議のネット中継や事務局機能の強化など議会運営に関する施策を打ち出し、支持を固めていた。

 そこに「民意」を旗印に”奮起”したのが井上氏を含む新人4人だった。

 元町長の娘で、史上最多1074票でトップ当選を果たした平野由里子氏、議会事務局長経験者で3位当選の田代実氏、公明党公認で4位当選の南雲まさ子氏、田代氏と同様に元議会事務局長で町長選に立候補経験もある5位当選の井上氏がその4人だ。

 井上氏は議長選前の所信表明で「新人の立候補は異例だが投票者総数の44%にあたる2716票が新人4人に寄せられたことを重く受け止めた。議員研修を受ける中で、この期待に答えるためにも議会の方向性を決める議長選に立候補するべきだと考えた」と述べた。

 議会改革

 そもそも地方自治法は議員全員に議長になる資格があるとしている。そのためあえて立候補しなくても議場での選挙を経れば新人でも議長になれる。

 議員定数が多く会派単位で活動する県や市域では多数派工作が慣例化し、その結果が本会議での投票に反映されやすい。

 町村地域も例外ではないため、松田町議会では本会議の投票を前に全員が集う場を初めて設けた。議長に意欲がある議員に意志表明の機会を設け議員間の質疑も認めた。さらにその場を公開したため、分かりやすく、透明性が高い議会運営が実現したかに見えた。

 しかしその一方で、事前の多数派工作には課題が残った。今後この立候補制が定着しても、その裏で多数派工作が行われれば早晩形骸化する懸念がある。そのため議員には一層の倫理観が求められることになる。

 この日は住民10人、近隣町議員2人、本紙を含む地域記者3人が傍聴するなか、大舘秀孝氏(74)=6期と石内浩氏(73)=4期、利根川氏と井上氏の4人が議長に名乗りを上げた。

 公選法が規定するくじ引きを経て井上氏が議長に当選すると、一部の議員は不満で語気を荒げた。副議長選では一転して立候補者がなく、白票が半数に及ぶなか前期に続き中野博氏(67)=3期が選出された。

 井上氏もさることながら、「白票を投じた」と複雑な胸の内を打ち明けた中野氏の手腕にも注目したい。

当選した井上議長(左)と中野副議長
当選した井上議長(左)と中野副議長

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