県無形民俗文化財に指定されている相模人形芝居「足柄座」(玉野美津子座長・座員24人)が11月22日に、発祥の地である班目公民館で発足50周年記念公演を開催した。
公演に招待された班目自治会の住民ら約50人が観覧。公演の無事を祈る「三番叟」から始まり、「壷坂観音霊験記 山の段」「伽羅先萩 政岡忠義の段」の3演目を披露した。
通常はテープに録音された音声で演じられることが多いが、この日は生の三味線演奏と語り役の「太夫」を招待。生演奏の迫力ある芝居が披露され、観客たちは人形芝居を堪能した。
玉野座長は「多くの人たちの努力で伝承されてきた足柄座の人形芝居。50年の節目を発祥の地である班目で迎えられることに意味がある。これからも班目での公演を大切に続けていきたい。また、足柄座としては県内の五座が集まる大会に受けて練習に励んでいきたい」と話す。
相模人形芝居「足柄座」は1734年(享保19年)に阿波の人形遣いの夫婦が、班目を訪れた際に酒匂川の氾濫によって長期間滞在することになり、世話になった村人に人形芝居を伝えたことが起源となっていると伝えられている。
江戸時代中期から明治時代にかけて隆盛を誇り、班目地区を中心に広く県内で演じられていた。戦争などにより一時途絶えていたが、1965年に当時の婦人会有志によって班目人形芝居保存会が発足され、復活させたもの。現在は24人の座員が市郷土資料館などでの練習のほか、市内外のイベントなどに出演している。
足柄版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|