松田町や周辺観光地のPRに取り組む 関 誠慈(せいじ)さん 松田山ハーブガーデン園長 49歳
あしがらの旅先案内人
○…公共施設を管理運営する指定管理者の現場責任者として、3年前から松田山ハーブガーデンの園長を務めている。町との契約は2013年からの5年間。その初年度に社内で白羽の矢が立った。桜まつりが開かれるなか会社の上司に呼ばれ「ここがお前の新しい仕事場だ」と告げられた。「正直ものすごく不安でしたが経験豊富で明るく楽しい地元のスタッフがいてくれたので助かりました」と当時を振り返る。
○…ホテル業界に憧れて、高校卒業後に伊豆箱根鉄道に入社。夢が叶い5年間は熱海市内の系列ホテルに勤務。フロント業務で接客を学んだ。その後、東京の観光案内所に異動し、旅行会社を相手にする営業職で旅行業の経験を積んだ。そこで16年勤務し秦野と小田原のトラベルセンターを渡り歩き、県西地域の魅力を知るようになった。「その割に松田山ハーブガーデンのことはあまり知らなかった」という。
○…茨城県笠間市出身。実家は観光客相手に飲食店などを営む大家族だった。子どものころからの手伝いで人と接する楽しさを覚え、その道に進むことは必然だった。小中と柔道、高校ではレスリングに打ち込み体力に自信はあるが、今年50歳を迎える身に横浜からの通勤はなかなかのハードワークだ。「休もうと思えば休めますが、やりたいことが多くあってなかなかそうもいきません」と笑みがこぼれる。
○…イベント前には近隣遠方を含め100件以上に足を運びチラシとポスターを配る。その甲斐もあり今年の桜まつりは前年を大きく上回る18万人が訪れる盛況ぶりだった。「相手方の宣伝材料を預かることで信頼関係が生まれます。お客様には『他にもいい場所がある』とお伝えできますよね」。河津桜の宴の後に訪れた客には、ガーデンから一望できる足柄平野の情報を惜しげもなく提供する。スタッフには「お互い様」の大切さを伝えている。