小田原市のシンボルとして親しまれている小田原城天守閣で5月1日、耐震改修工事を終え一般公開が再開された。市観光課によると、大型連休最終日の8日までに4万7785人が来場するなど、過去10年間で最多の観光客で賑わった。
耐震化にあわせ城内に32カ所の耐震壁を配置し、1960年の再建から初めて展示スペースを一新した。1階を「江戸時代の小田原城」、2階を「戦国時代の小田原城」と位置付け、3階は「美術工芸と考古」、4階が企画展示室になっている。
改修の目玉は最上階に再現された摩利支天像の安置空間。故・西和夫神奈川大学名誉教授の調査で、江戸時代に天守最上階にあったことが判明した空間の一部を、小田原の木材を使い、地元の職人たちの手で甦らせた。小田原藩主・大久保忠朝が1686(貞享3)年に奉安したといわれる高さ62cmの像や、直径45cmの将軍柱は必見だ。
天守閣を管理する小田原市では、5月1日の入場料収入245万8160円を全額、熊本市に送り、熊本城再建の費用にあててもらうことにしている。今後も城内に募金箱を設置して修復を支援する考えだという。
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