南足柄市の「道の駅」事業のように実現へのハードルが高い事業はそうめったにない。ここでようやく実施設計の発注までこぎつけたものの都市計画上の手続きや財源確保、指定管理者体制の構築など難しい調整や協議が待ち構えている。
そもそもこの「道の駅」事業は、安全で安心な地場産農産物の安定供給と、地元農家が生産する農産物や加工品の販路拡大、農業の6次産業化を目指した事業としてスタートした。国もその前提で支援してきた。
今回の取材では設計事業者が示した提案内容の公表に1カ月を要した。市は当初「混乱を招く」と公開を拒んだが、事業者が提案したイメージ図や提案内容は今号で報じた通りだ。
今年5月現在で全国には1093カ所の道の駅があり、その約8割は行政が設置したものだ。運営方法や成功、失敗例も様々だが、成功には市民の日常利用と観光客の琴線を刺激する満足要素が求められる。
この事業は外観などハード面と同時により専門性の高い戦略的なソフト事業が不可欠となる。地域資源を生かした商品の発掘や開発など、足柄平野全体を巻き込む観点から準備を進めるべきだ。やるからにはぜひ、成功させてもらいたい。
足柄版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|