南足柄市飯沢の勉強グループ飯沢研友会(会員15人)が8月26日、飯沢公民館で第495回の例会を開いた。「困ったときに自分で考えて答えを出せるような役に立つ勉強会を作りたい」と1973年に市議の池田安次さん(故人)が結成。以来、ほぼ毎月1回の例会を43年間続けている。
26日の例会は会員がスピーチし、他の参加者はそれを聞いて、質問した。事前に指名された会員が、マラソン、他地区との交流、トルコ旅行の話や自らの生い立ちなど、自分の体験談を1人5〜10分ほどでスピーチした。結成当時に45歳だった池田博さん(88)=飯沢=は「人に話すというのは、まとめなきゃいけない。それが勉強になる」と話す。研友会の「研」は研さんの研。スピーチ後に必ず設けられる質問時間は会を濃密にするためのからくりで、話をしっかり聞いているからこそ、質問が出てくる。
池田さんが理想としているのは認知症の予防などではなく、「活発に質問が飛び交う能動的な会」だ。例会後には軽食を取りながら開く懇親会も楽しみのひとつだという。
例会のテーマや活動は任期半年の当番幹事が自由に決める。そのため茶会や琴の体験、旅行なども例会となる。そして、この会には会長はいないし、会則もない。「縛るものがない」というルールがここまで続けられてきた理由でもある。
毎月楽しみにしているという佐藤誠子(よしこ)さん(80)は「考えも人生も人それぞれ。一度にいろんな人の人生に触れ合える機会なんてないですよ」と気心知れた仲間との時間に満足していた。結成当時からの会員・北村正治さん(93)は、「体験談が中心で、それはその人だけの体験だけど、マラソンの話を聞いて『本当かな』と自分でも走ってみたりした」と話に感化されたことをうれしそうに話した。
2017年1月には500回を迎える見通しで、現在、会では記念誌を作成中。自分と会についてと自由題で原稿を書き、製本する。
400回の節目までに4冊の記念誌を作ってきたが、今回は製本作業も自分たちでやろうと鋭意製作中だ。会の今後について、池田さんは「まずは500回。記念式典もやって、そこから再スタート。続けていきたい願望はある」と話した。
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