1870年代に米国で開発され、森林鉄道として活躍したシェイ式機関車をモデルにした、本物同様の動力で動くミニSL「ライブスチーム」があす13日(日)、南足柄市の中部公民館で披露される。雨天時は展示。
製作したのは南足柄市で活動する「ライブスチームを走らせる会(阪之上清以紀(せいき)代表)」。
始まりは一昨年の9月。毎年中部公民館で開催されるチューリップ観賞会のために球根を植栽していた阪之上さん(72)と中沼で機械部品加工などを行う(有)ユーテックの後藤憲彦さん(72)が偶然出会ったこと。「子どもから大人までがたくさん楽しめるイベントにするために走らせよう」と意気投合した。
後藤さんは工業高校在学中、実習でミニSLの部品を手掛けていた。「いつかは子どもたちや孫のために作りたい」との夢があり、6年前から自身で製作を始めた。
ライブスチームの製作本を参考に、実物の8・4分の1サイズの5インチゲージに挑戦。「実際に走らせると他にも必要なパーツがたくさんあった」と部品は1000個以上、蒸気機関車の心臓部でもあるクランクシャフトの試作品は、20本以上にのぼった。蒸留水でないと故障の原因になるため会社に雨水をためる装置も作った。
走行場所の確保など市との調整を阪之上さん、後藤さんが製作を中心に担当して会員9人で準備を進めてきた。レールも会員が力を合わせて作った。活動に賛同した梅原高さん(70・小田原市)も手伝い、調整を重ねている。
10月2日の試運転で、親子ら10人を乗せて1周150メートルの走行に成功。阪之上さんと後藤さんは「ライブスチームに乗った子どもが科学や工学の世界に興味を持ってくれれば嬉しい」と話した。
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