南足柄市で初となる官民連携の自主防災リーダー指導者講習会が2月4日に(株)下田組の敷地内で開催された。
地域の自主防災リーダーが、災害時に備蓄品を有効に活用できるよう行われたもの。当日は、市内各自治会から自主防災リーダー22人が参加。同社社員が講師となり備蓄している資機材を使用し、土嚢の作り方や積み方、番線結束法、一輪車の分解・組立法、チェーンソーの取り扱いについてを学んだ。下田秀史会長は実際に被災地支援に行った経験から「災害時は道路が通れないので荷物の載る二輪車が使える。ジャッキや水の入れ物などの備蓄も必要」と話し、市防災安全課担当者は「見て触ったことを持ち帰り、地域に還元してほしい」と呼びかけた。上怒田から参加していた佐野寛人さんは「地元企業が市と協力し、資材を備蓄してくれているのは頼もしい。今日の体験を地域で共有したい」と話した。
引き継ぐ思い
南足柄市と(株)下田組は阪神淡路大震災を機に、翌年の1996(平成8)年、「防災資機材等の調達又は斡旋に関する協定」を締結している。
戦時中、同社は旧満州で事業展開しており、終戦を機に一時解散し引き上げてきた。その3年後の1948(昭和23)年、南足柄を台風が襲い大きな被害がでた。その際に所有していた資機材が地域住民に提供され、災害復興に役立てられたという。その後再び下田組を設立。以来「災害時には会社の資機材を地域の皆さんに使っていただく」という思いが同社に引継がれている。従業員によって補充やメンテナンスが続けられている。
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