神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
足柄版 公開:2017年3月3日 エリアトップへ

歴史を語る「駅弁」 ウメコで掛け紙コレクション展

文化

公開:2017年3月3日

  • X
  • LINE
  • hatena
英国皇太子来日を記念した掛け紙
英国皇太子来日を記念した掛け紙

 松田町松田庶子在住の瀬戸曻さん(72)が集めた駅弁の掛け紙や空箱などが並ぶ「名所・名物・ノスタルジア 駅弁掛け紙コレクション展」が3月8日(水)から4月9日(日)、おだわら市民交流センターUMECOで開催される。午前9時〜午後10時、観覧は無料。主催は小田原鉄道歴史研究会とUMECO。

 瀬戸さんは1964(昭和39)年、駅弁の製造・販売会社「株式会社東華軒」に入社。同社での商品開発業務をきっかけに収集を始めたコレクションの一部が展示される。

手のひらサイズの情報紙時代を映す愛蔵品

 国鉄に勤務していた父に影響を受け、運転士を目指したこともある瀬戸さん。高校卒業後は、元来興味を抱いていた食の分野を志し、栄養士の資格を取得。東華軒入社後は商品開発や衛生管理、飲食店舗の設計など、多岐にわたる業務に携わった。

 掛け紙や空き箱の収集歴は、1970年代後半に遡る。自社の容器開発をきっかけに弁当箱の形態に好奇心をくすぐられ、古くは江戸時代の手提げ型や寄木細工製など、およそ500点を手に入れた。一方の掛け紙は、旅先で買い求めたものはもちろん、瀬戸さんの収集歴を知る友人の伝手や古書店など、現在では約2000枚に及ぶ。

※  ※  ※

 今回のコレクション展は、30年来の知己であり、小田原鉄道歴史研究会の日達良文前会長の声がけで実現。瀬戸さんは、東京都の北区飛鳥山博物館や、開成町のあしがり郷瀬戸屋敷でも愛蔵品を披露したことがある。UMECOには、明治〜戦時中〜現代と時代をまたぐ掛け紙35点と、弁当の空箱26点のほか、駅弁販売員が着用していたハッピや東華軒の暖簾なども並ぶ。

※  ※  ※

 「掛け紙はね、時代を映す情報源であり、証人とも言えるんですよ」。コレクションを次から次に並べながら、瀬戸さんは語る。地味な単色刷りで、マルの中に公の文字が刻まれるのは、「公定価格」を表すもの。第二次世界大戦の開戦に伴い、物価統制令の敷かれた世相が読み取れる。

 他にも御殿場線山北駅で販売していた中川販売店の鮎寿しの掛け紙や、パリのリヨン駅で販売された駅弁と同型の空き容器など、鉄道ファンのみならず、郷土文化や歴史の面でも見応えが十分だ。

 会期中は月曜と21日(火)が休館。問合せは研究会の小室会長$070・6645・5877へ。
 

コレクション展に並べる愛蔵品を手にする瀬戸さん
コレクション展に並べる愛蔵品を手にする瀬戸さん

足柄版のトップニュース最新6

「健康」でライザップと協定

開成町

「健康」でライザップと協定

医療費抑制などを期待

4月20日

開成・大井で「移行」始まる

中学校部活動

開成・大井で「移行」始まる

足柄上エリアの状況調査

4月20日

仁王門100年ぶり修繕

延命寺(松田町)

仁王門100年ぶり修繕

開山550周年事業で

4月13日

「のるーと足柄」利用1万人

松田町

「のるーと足柄」利用1万人

運行開始から半年

4月13日

学習机の天板、町産材に

山北町立川村小

学習机の天板、町産材に

「町の林業身近に」

4月6日

車両損壊等が連続発生

松田署管内

車両損壊等が連続発生

3月末に被害が集中

4月6日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月20日0:00更新

  • 4月13日0:00更新

  • 4月6日0:00更新

足柄版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月26日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook