西丹沢に初夏の訪れを告げる「西丹沢山開き式」が21日、山北町中川の西丹沢ビジターセンター前の駐車場であり、関係者ら100人が出席して登山の安全を願った。山北町観光協会(池谷荘次郎会長)が主催した。
標高540メートル、路線バスの終点にある西丹沢ビジターセンターは丹沢登山の5%ほどにあたる年間約1万7千人が利用し、ここ数年は増加傾向にある。 前日の20日は今シーズン最多の400人が登山届を提出し、檜洞丸(ひのきぼらまる)や畦ヶ丸(あぜがまる)、大室山方面へ向かった。
西丹沢登山は初心者でも登りやすく関心が高まっているが、今年は滑落事が続発。4月と5月の滑落事故では50代と60代の男性が死亡している。
山北町や山北町観光協会、西丹沢ビジターセンター、松田警察署など関係機関が登山届の提出を呼びかけ、バス会社も車内での記入や周知に協力している。
式典のあいさつで湯川町長は「今日を境に山の事故が起こらないように願っている。登山届も提出してほしい」と話していた。
この日の山開き式には、山北町で活動するコーラスグループ「みんなでハーモニー」(山崎恵美子代表)の28人が参加。唱歌「丹沢讃歌」や「大地讃頌」、オリジナルの歌を披露。新緑に包まれた山々に美声が響いた。
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