南歌謡連盟足柄会長を務める 小澤 健藏さん 南足柄市塚原在住 73歳
永く響け 故郷に歌声
○…南足柄市の歌謡曲カラオケ好きの50代から90代、約300人が集う南歌謡連盟足柄会長を務め2年目。10月8日に設立25周年、第50回の記念すべき発表大会を控える。前会長が病に倒れ5代目の会長職を引き継いだ。「会長としては(今までよりは)若いが、前会長のためにも頑張ろう」と引き受け5代目に。「先人が築いてきたものがあるから運営はスムーズ」という。「年々減少傾向にある会員を増やし、少しでも永く続けていくのが役目」と決意を新たに語る。
○…南足柄で生まれ育った。物心つく前、2歳で父を事故で亡くしている。岡本中学を卒業し、早く社会に出て母と姉を支えたいと富士フイルムへ入社した。仕事をしながら社内学校と城内高校の定時制で勉強を重ね「もっと稼がなくては」と三交代に異動希望を出し、定年まで勤め上げた。社内の友人に紹介された奥さんと出会って4カ月で結婚したのは30歳の時。「一目惚れだよ」と笑って話した。3人の子宝に恵まれ、今は夫婦で暮らし、4人の孫の来訪を楽しみにしている。
○…小さい頃、台風の時に地元消防団に助けられた。以来母に「地域のためになりなさい」と言われ育ち、地域活動に力を注いできた。自治会長や地域福祉会、岡本地区生活支援活動立ち上げ準備委員会などを歴任。現在はシルバー人材センターで汗を流しながら、地域住民同士で日常生活の困りごとを手助けする「おたがいさまネットおかもと」のコーディネーターもしている。自治会離れを耳にする昨今だが、現在の台河原自治会は青年団に30人近くが所属するなど若手も積極的に活動。「頼もしい限り」とうれしそう。
○…カラオケは夫婦共通の趣味。自宅にはカラオケルームを完備。仲間十数人で集まり歌うことも。部屋には舞台での写真や数々のトロフィーが並んでいる。夫婦円満の秘訣は「お互いに頼る事かな」と二人で顔を見合わせた。