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足柄版 公開:2017年12月9日 エリアトップへ

2市協議 反省のうえに立ち未来志向の役割を デスク・レポート

政治

公開:2017年12月9日

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 ▽「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく」。7年前に亡くなった劇作家、井上ひさしさんの名言として知られる言葉の一節だ。南足柄市と小田原市が協議した「県西地域における中心市のあり方」の任意協議会はそれができていたのか。自治体間に横たわる”難しい話”をもっと優しく深く、市民に寄り添いながら伝えられていれば、全市的な議論に発展したのではないだろうか。協議結果よりむしろ、途中経過における伝え方への配慮がもっとあっても良かった。

 ▽市長を除く南足柄市の幹部と小田原市がなぜ2市の合併を急いだのか、その理由はいまも分からない。南足柄市は財源確保に白旗をあげ、小田原市は人口20万人を確保して中核市移行をめざした。任意協議会を通してささやかれた両市の思惑はこの2点に絞られ、速やかな合併が互いの利にかなっていた。このことは任意協議会の関係者も認識していたことだろう。そんな行政主導の合併に12月1日の市議会で待ったをかけたのが、南足柄市の加藤修平市長だった。

 ▽話は変わるが、南足柄市議会では合併賛否を問う住民投票の実施を市議16人中9人が求めている。法律に基づく有権者からの直接請求も、市長から法定協議設置の議案も出ない中で、二元代表制を担う市議が住民投票を求めるのは拙速だ。この点において、13日の本会議で行われる表決前の討論に誰が登壇し、何を訴えるか注目したい。選挙で信任を受けて議案審議や政策立案を託されるのが議員で、行政運営を託されるのが市長だ。合併について「通常選挙で信を問う」とする市長には義気がある。

 ▽この1年、足柄上郡の5町は南足柄市とのごみ処理広域化を進められず困惑した。その間、新たな連携体制を構築する「広域ビジョン」を副町長以下の事務レベルで共同研究し、来春の町長間合意をめざしている。大井町の間宮恒行町長は今回2市が標榜した県西地域の新たな広域連携に期待感を示し、南足柄市長の判断にも理解を示した。その上で「感情よりも実りある連携が重要」と話した。両市には今後、反省のうえに立った未来志向の役割が求められている。

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