神奈川県議会議員 杉本とおる 特別号 連載vol.36 新春県政報告
新年明けましておめでとうございます。皆さまにおかれましては、健やかに新春をお迎えのこととお喜び申し上げます。
まずは年末年始における地域での慶事や防災活動などにご尽力されている皆さまに、心からの感謝を申し上げます。
私事ではありますが、昨年5月、足柄上郡選出の県議としての議員活動が満10年を迎えることができました。地元である足柄上郡5町の皆さまには、この場をお借りして深く御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございます。
本日の紙面では「新春県政報告」と題し、年頭の所感をお届けしたいと考えました。ご一読頂ければ幸いに存じます。
自分たちの市町は自分たちの手で
昨年は北朝鮮のミサイル発射に世界が騒然としました。一方で日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)は米国の月面基地構想に参加しようとしています。わが国はロケットを「人類の未来を生み出すこと」に活用し、他方は「人類の未来を破壊すること」に利用しています。その違いは明白です。本年は戌(いぬ)年ですので、平和な世界の構築に向けたワン(・・)ダフルなニュースに期待したいものです。
華やかな祭事を前に
さて、時代が「平成」から次の御代へと継承される天皇陛下の退位日が「2019年4月30日」に正式決定されました。翌5月1日には新天皇が即位され、2020年7月24日に東京オリンピック、8月25日の東京パラリンピック開幕を迎えることになります。こうした華やかな祭事を控え、今年は従来にも増して「堅実な事業」が求められるのではないでしょうか。地味でも堅実で、日常生活を豊かにする政策が県政においてさらに実施されるよう求めてまいります。
地方自治のあり方
神奈川県では平成30年度の当初予算で約800億円の財源不足が生じています。そのような中で求められるのは常に謙虚な気持ちで県民に寄り添い、耳を傾け、一歩一歩着実に成果があがる施策の実施です。一昨年の凄惨な事件を機に私たち県議会議員が主体的に制定した「ともに生きる社会かながわ憲章」の理念にも通じると確信しています。多様な個性をもつ人々が思いやりをもって互いに受け入れ、県民が安心して生活できる環境づくりをしていくために一層の力を注いでまいります。
今年の県西地域には「地方自治のあり方」を真剣に考えることが求められるのではないでしょうか。国の厳しい財政が続くなか、地方行政には、住民や近隣市町との新たな価値観に基づいた行政運営が求められます。「自分たちの町は自分たちの手でつくっていく」という意識を、住民の皆さまと行政が共有し、その視野を近隣市町にも向けることが重要となります。神奈川県行政においても、市町村が将来あるべき姿に向けての第一歩をしるす1年にしなければなりません。
農業政策を早急に
具体的な分野においては、防災や教育、福祉、医療もさることながら、地域活性化の源泉となる地域の農業と商工業について、より一層の取り組みを進める必要があります。
とりわけ長年農家の皆様が苦慮されている「有害鳥獣被害」や「土地利用」「税制措置」「体験型農園の開設支援」などの課題は着実に早急に取り組む必要があります。
特に農業継続の気力を低下させる「有害鳥獣対策」においては、これまでも行政やJA、猟友会などの関係機関と連携して県も対策を講じていますが、被害軽減に向けた実効性のある対策と、地域ぐるみの対策を進めるための施策や予算措置をさらに講じる必要があります。昨年末に横浜市や川崎市、東京都内で相次いで目撃されたサルは丹沢から南下したものである、との見方もされています。サルの南下は農作物被害はさることながら、生活被害をも招くことが懸念されますので、県の管理計画に基づき早期に解消を図る必要があります。地元の関係機関と協力、連携しながら地域の皆様の声をしっかりと聴き、農業政策の深耕を図ってまいります。
私は常に、地域の皆様の声を尊重し、新たな地域づくり、地方自治のために全力で努めてまいります。本年も引き続き各地で県政報告会を開催してまいりますので、ご参加くださいますようお願いいたします。県政へのご意見、ご要望は杉本とおる事務所県政相談室までお気軽にお寄せください。
■足柄上郡(山北町・松田町・開成町・大井町・中井町)世帯数24,528 人口65,082人 ■南足柄市/世帯数16,458 人口42,649人 ■小田原市/世帯数80,668 人口192,277人 ■足柄下郡/世帯数20,141 人口43,124人 2017年11月1日現在「神奈川県の人口と世帯」より
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