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杜氏として新たな酒造りに挑む 湯浅 俊作さん 大井町上大井在住 29歳

掲載号:2018年2月17日号

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丁寧に、大切に醸す

 ○…寛政元年創業の井上酒造(大井町上大井)の杜氏として酒造りを取り仕切る。寒仕込みの間だけではなく、年間を通じて酒蔵を管理している。そのため「夏場の品質管理ができる」ことが強みになる。井上酒造に来て2年、相和地区の高尾で収穫した酒米と、蔵の井戸水を使い、大井町産の純米酒「夢高尾」を完成させた。「地元の水、酒米、酒蔵が揃ったストーリー性のあるお酒。お客様に伝わるよう、米や水の特徴を引き出すことを意識した」

 ○…静岡県浜松市出身。両親は共働きで「自分で料理する機会が多かった」という。父方の実家は300年以上続く愛知県の「森山酒造」で繁忙期の冬には手伝いにも行った。毎年やってくる越後流の杜氏は年配で「おじいちゃんが2人いるようだった」。食品関係の仕事に興味を持ち、新潟の大学に進学。農学部で麹を学んだ。大学を卒業してすぐに身内の「森山酒造」で酒造りに携わるようになった。「手伝っていたときとは大違い。酒造りは面白いけれど難いと痛感した」

 ○…ほどなく、静岡県にある能登流の酒蔵の門を叩き、酒造りの学びを深めるようになった。2016年に杜氏となった。目標は「何でもできる杜氏」。「お客様にいつでも安定した品質の酒を届けたい」という。修業中に受け継いだ感覚とデータを総合的にみて設計図を描き、酒を造る。そうしたなか昨年は、水の特徴を生かして江戸時代に主流だった「生酛(きもと)造り」での醸造にも挑戦した。

 ○…趣味は食べ歩き。携帯電話で飲食店のチェックは欠かさない。「食事中でも『このお酒が合うな』と思ってしまう。職業病かな」。県内の酒蔵とも交流があり、酌み交わすことも楽しみのひとつ。大井町に来るときに結婚した奥さんは今も県外に住む。2年が経ち、この4月にもこちらへ呼び寄せるという。奥さんも食べることが好きで「一緒に食べ歩きがしたい」と、その日を心待ちにしている。
 

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