南足柄市が進める道の駅整備事業で、加藤修平市長は8日、3月議会で削除された造成費2360万円を議会に再提案した。12日には一般質問で2人の議員がこの事業を取り上げた=中面に関連記事。
市議会6月定例会は12日に一般質問を行い、道の駅について和田洋一氏=1期と星崎健次氏=3期の2人が質問した。
「行革と矛盾」
和田氏は「これまで数十カ所の道の駅を訪れ、もしあれば楽しい、と刹那的には感じる」と述べたうえで、市が財源不足を背景に取り組む行政改革と道の駅建設の整合性について触れ「合併せずに新たな行革に取り組む中で(整備は)矛盾している。公共施設の統廃合と同じ観点で計画を見直すべき」と迫った。
加藤市長は「財政負担はあるが、地域や圏域全体の活性化をもたらすための投資と考えている。目先の必要なお金をどう使うかではなく、長い目で見た政策展開も必要」と述べ理解を求めた。
和田氏は、建設にかかる初期投資額の回収や職員の人件費も経費に計上するなどさらなるコスト意識を持つべき、とも指摘。星崎雅司副市長は「八王子の道の駅では指定管理者から年間3千万円の納入実績があり、小山町でも5%を納入している」との事例を紹介した。
「シナジー効果を」
星崎氏は、市民の理解と建設地周辺の将来像、1市5町や県西地域活性化プロジェクトのなかで道の駅が果たす役割、めざす取り組みなどについて質問。「これからでも間に合うのでもっと市民を巻き込んでより良い施設にするべきではないか」と指摘した。
加藤市長は「事業についてさらに周知していくことの必要性を感じている。道の駅はマンパワーも大切になる。個性ある方々の参加を促し、成功に向けた輪を広げていく方針だ」と述べ意欲を示した。星崎雅司副市長は「観光ボランティアやジオガイドの皆さま、さらにDMOとも連携していきたい」と述べ、情報発信拠点としての機能にも意欲を示した。
星崎議員は「施設周辺にもシナジー効果を生む取り組みをして頂きたい」と注文を付けた。
18日に連合審査
造成費を審議する市議会は、18日に総務福祉常任委員会と都市教育常任委員会による連合審査会を開き、同案を議会全体で審査する方針で、21日の本会議採決に向けて道の駅建設は大きな局面を迎えることになる。
市は6月定例会で議決を得て年度内に造成工事に着手し、2020年春の開業をめざしている。
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