大井町の相和地区で8日、学生ら15人による民泊・交流体験があった。相和地区では現在、民泊制度などを活用して宿泊型農村体験プログラムを提供する里山の民泊づくりが進んでいる。
502世帯1405人が住む大井町の相和地区では、里山の地域資源を生かした活性化策が進んでいる。地域住民と町役場に加え、沖縄や北海道で自然体験教室プログラムを展開するNPOやコンサルが連携している。
地元の人が「特別なものは何もない」という日常を、地域外の人に「非日常」として提供することが住民の意識に変化をもたらし協力者が増えている。活動の本格化から2年ほどで民泊の受け入れを了承し登録した世帯は12軒まで増えた。
この日は東海大学観光学部の岩橋伸行教授とゼミの学生14人が2泊3日で相和地区を訪れ、登録民家の5軒が民泊を受け入れ、もてなしなどを体験した。
昨年春からこれまでに3度、民泊客を受け入れている大井町篠窪の國島和子さん(62)は「地元の皆さんと一緒に手を繋ぎながら、多くの人に里山を満喫してもらいたい。地域の絆も深まり楽しく取り組んでいる」という。國島さんは3人の娘が巣立ち現在は84歳の母と夫の3人暮らし「若い子が家に泊まってくれると賑やかで母も喜ぶ」という。
相和地区の取り組みを支え3年ほどになるNPO法人自然体験学校の若林伸一理事長は「農業など地域課題がある足柄地域は教育旅行の受け入れ先に十分なり得る。地域の皆さんが困っていることも体験のコンテンツになる」という。岩橋教授も「県内では珍しい取り組み。体験型の教育旅行という視点では大山とも連携できるのではないか」と、相和地区の可能性を評価している。
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