富士山噴火や洪水地層はぎ取りで保存
酒匂川などの郷土史研究家で、足柄歴史発見クラブの初代会長を務めた大脇良夫さんが、開成小学校に「富士山宝永噴火による洪水堆積物はぎ取り標本」を寄贈した。
はぎ取り標本とは、その名のとおり、接着剤を地層につけて(土、砂、石、火山灰など)地層ごとはぎ取ったもので、2007年11月に瀬戸屋敷土蔵前で採取した。一つは現在も瀬戸屋敷で公開されており、もう一つを大脇さんが個人所有し、その後7年間で講演会や展示会などで30回ほど活用したという。
標本は6層に分かれており、一番下の第1層が最古の地層で、約400年前。噴火や洪水の歴史が学べる。
しかし、ここ4年は活用される機会もなく、「子どもたちに現物を見せたい」との声も多く、活用方法を再検討。看板業者の目黒三雄さんの協力で、詳しい説明ボードの設置や移動に便利な工夫を施し、同校の職員室前「開成歴史通り」と名付けられた廊下の正面に設置された。
2月25日は同所で贈呈式を開催。大脇さんは「コンパクトで親しみやすいデザインを採用した。先生が使ってみたいと思っていただける内容を網羅した。地層の歴史とともに、治水や生活の歴史にも触れられる。理科と社会科の統合のような授業が実現する」と話した。
寄贈された津田将美校長は「大脇さんの使命感を強く感じた。しっかりと活用していきたい。学校で一番いい場所に設置させていただいた」と感謝の意を示した。
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