山北高校弓道部の佐々木俊さん(3年・湘光中出身)が5月に開催された全国高校総体県予選で優勝。8月7日から宮崎県都城市で開催される南部九州総体(インターハイ)に出場する。
県予選の予選ラウンドで佐々木さんは計12回中11回的を射抜いた。その後、同点で並んだ上位3人の延長戦でも唯一4回連続的中で初優勝。出場約400人の頂点に立ちインターハイ進出を決めた。創部初の同大会個人戦優勝となった佐々木さんは「優勝という結果はうれしいが一本外してしまったことが悔しい」と喜びを噛みしめながらも課題を口にした。
しかし、「体調管理はしっかりしないといけない」と振り返るように抱えていた右肩の痛みの影響で大会の前日に矢を射ることができなくなり、弓を本来の重さから4kg落とす「異例」の対策で勝負に挑んだ。トータルで的を1本外したのみでの快挙に戦況を見つめた山本和貴顧問も「一本外したときはヒヤリとしたが、戦いぶりを見て佐々木ならやってくれると信じていた」と目を細めた。
「並みの選手だった」と山本顧問の言葉の通り、高校2年の夏までは特出した結果は残していなかった。しかし、先輩の3年生たちが引退し、新体制から部長を任され「自覚」が芽生えると同時に才能が開花。「練習で的を外したところを見たことがない」と周囲が舌を巻く17歳は後輩たちの指導に加え、自らも山本顧問に積極的に指導を仰ぎ、実力を伸ばすと昨年12月には全国選抜大会団体戦で5位入賞。今年5月には春季関東県予選会で優勝し、勢いをさらに加速させた。
佐々木さんは迫る大舞台を前に「日本一を狙います」と覇気を込めた。
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