全国高等学校総合体育大会(インターハイ)陸上競技大会が8月4日から8日まで沖縄県タピック県総ひやごんスタジアムで行われ、相洋高校3年の小川ひかりさん(大井町在住)と東海大相模高校3年の藤山有希さん(足柄台中出身)が出場。小川さんは女子4×100mリレーで優勝、藤山さんは女子走り幅跳びで3位に入賞した。
相洋高校の小川さんは過去のインターハイで歴代の先輩たちが幾度となく頂点に立ってきた「リレーの相洋」の主軸として、女子4×100リレーの1走を担い、決勝タイムは神奈川県高校記録を更新する45秒45で日本一に貢献した。
「今回のインターハイを通して、いい走りができた。メンバーだけでなく、相洋高校のみんなで掴んだ優勝。強いチームを作り上げてくれた歴代の先輩たちのおかげです」とレース後に白い歯がこぼれた小川さん。
予選からチームを勢いつける走りで、女子400mで連覇を果たし、今大会は2走を務めた高島咲季さんにバトンパス。「誰に渡しても問題ないように練習をしてきた」と小川さんはスタートの役目を全うした。準決勝では、高校歴代2位のタイムとなる45秒52で突破し「質の高いベスト(44秒90)で優勝したい」とメンバー全員が口を揃え、迎えた翌日8月6日の決勝の舞台。「他校も最後の一本だという気持ちで来る。油断せずにいつも通りに走ろう」と気持ちを引き締め、レース直前には、同校伝統の円陣「相洋テンション」で気持ちを一つにしてスタートラインに立ち、てっぺんまで一気に駆け上がった。
高校最後の年に自身初となる快挙にレース後はゴール付近に4人が集結し、校旗を高らかに掲げ、喜びを噛み締めた。「入学したときは正直、続けられるかなと思っていたが周りの仲間や両親に助けられて最高の結果が出せた」と安堵の表情を浮かべた小川さん。
灼熱の沖縄で2走・高島さん、3走・金子ひとみさん、4走・石川優さんと共に掴んだ栄冠。そして、相洋高校の歴代優勝チーム最高タイムで日本一という新たな歴史に名を刻んだ小川さんは「決勝のスタートは緊張したけど一つ、一つやってきたことがここで出せました」と南の空の下で光り輝いた。
全国の表彰台に帰ってきた
高校最後の年に全国の舞台で東海大相模高校の藤山さんが躍動した。「楽しんで跳ぶ」とこれまで通りの気持ちで女子走り幅跳びに挑み、8月6日の大一番で決勝の4本目と5本目で6m02を記録し、3位に入賞した。
予選の最後の1本で5m98をマーク。最初の2本は予選通過標準5m80に届かず「2本目が終わった時点で半分泣いていた」と振り返ったが、スタンドから見守った小野顧問から「いつも通りやれば大丈夫」という言葉に励まされ、全体の2位で決勝に進んだ。
独特の蒸し暑さが和らぎ始めた夕暮れの沖縄で藤山さんが燃えた。決勝2本目に5m83を記録し9位につけたが、このままでは上位8人で競う4本目以降に進めない状況の中、ここでも藤山さんは「勝負強さ」を発揮する。3本目に5m91を跳び最終決着へ進むと「最後は楽しく跳べた」と4本目と5本目に6m02を連発。順位を一気に3位に押し上げた。「全国では中学で3位、今日も3位。優勝したかったけどうれしい。思いっきりやりきった」と笑顔が輝いた。
今から4年前、中学記録となる6m20を記録し、同校に進学。誰もがインターハイでの好成績を期待したが入学直後から度重なる怪我に悩まされ、昨年は県大会すら突破できず。「もうだめかもしれない。どうせ負ける」と諦めかけたが、はやる気持ちを抑え、小野顧問や仲間のサポートで地道にトレーニングを積み、高校最後にたどり着いた全国の表彰台。藤山さんは「今までずっと応援してくれた人への感謝と強くなって見返そうという思いは常にあった。だから最後の1本は力が入った」と微笑んだ。
足柄版のローカルニュース最新6件
|
|
催しいっぱいセンター祭り4月20日 |
|
|
|