新型コロナウイルスの中等症患者を受け入れる重点医療機関に指定されている松田町の県立足柄上病院は、6月18日から休止していた救急搬送と紹介患者を、22日から新患外来の受け入れをそれぞれ再開し、通常診療を段階的に開始した。
新型コロナ感染拡大防止の対策として、2月から入院患者との面会を全面禁止し、4月に県から重点医療機関に指定されて以降は、初診と救急の受け入れを停止したことに続き、段階的に外来診療も縮小して新型コロナの患者の治療に専念してきた同院。
6月1日に県から医療提供体制についての方針を受け、「地域の日常医療」と「コロナ警戒体制」を整え、新型コロナの感染「第2波」も想定した上で、通常診療再開の準備を進めてきた。
救急外来に隔離スペース
同院では6月22日から段階的に通常診療を再開することに伴い、院内に入館する際に検温と手消毒はこれまで通り行い、その際、発熱などの症状がみられる患者については別室に案内する。また院内への入口と出口は別となる。
このほど救急外来の処置室にも手を施し、一部に新型コロナの疑いがある発熱患者用の隔離スペースを設けたほか、陰圧ユニットも複数用意するなど感染対策を徹底している。
通常診療の再開を前にドクターと看護師らは、救急対応を行う際の事前研修を重ね、シミュレーションを徹底して行うなど院内感染の防止対策を図っている。
さらに、今後の第2波に備え、一般病床でも患者を受け入れられるよう体制を整備。該当するエリアには陰圧装置を設置し、病室内部の空気の流れを一方のみとすることで、病室外部に内部の空気が漏れ出すことのないよう対策を講じている。
牧田浩行病院長は「しばらくの間、地域の皆様にはご迷惑、ご負担をおかけしていましたが、新型コロナウイルス感染拡大も落ち着き、ようやく通常診療体制に戻ることができた。引き続き安全で安心な医療を提供していく所存です。今後ともよろしくお願いします」と話した。
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