小田原市倫理法人会の会長に就任した 芥川 卓さん 開成町在住 57歳
当たり前のことを行動に
○…地域の経営者らが学びや気づきを得て企業や家庭を良くしていこうという全国組織。県内22ある中で最初に設立された小田原倫理法人会は現在70社以上のメンバーが水曜朝のセミナーに集う。人生の先輩も多い組織だが「期待されて声を掛けてもらったんだから、それは有難いこと」と前向きに捉える。
○…小学校のソフトボール、中学のサッカーでは主将を務めた。同級生と会うと話に挙がるのは、大一番に負けて大泣きした翌日の飄々とした姿。「目立ちたがりでポジティブ、切り替えの早さは子どもの頃から」。大学卒業後に勤めた不動産会社から30代半ばで大手保険会社に新天地を求めたのも「これまでの売り切りに近い商品でなく、顧客の人生に寄り添えると思った」と明瞭だ。転勤もなくなり、生まれ育った小田原で活動拠点を、と出会ったのが倫理法人会。「メンバーの振舞いや考えに魅力を感じ、気が付けば毎回出席するようになった」
○…現在は開成町で妻と大学生の娘、愛犬と暮らす。持ち前の好奇心は意外な方面にも向けられている。44歳の時、仕事の合間に挑戦を始めたのは俳優業。開成町企画の舞台に参加し「人前で役を演じることが気持ち良かった」と、女優の藤田弓子さんに誘われ、藤田さんが座長の劇団へ。映像作品にも出演し、映画「二宮金次郎」では金次郎と相対する人物に仕える侍を演じた。
○…挨拶や整理整頓は誰でも知っている大事なこと。「それができている人はどれ位いるか。まずは個人レベルから始めていけば地域は良くなる」。仲間と和気あいあいに、人と人とをつなげることを意気に感じながら「コロナ含めて世の中が不安定になっている。やっぱり大切なのはここ」と胸を笑顔で叩く。
