「西湘リコーダーバザール」実行委員長を務める 露木 明さん 南足柄市在住 70歳
奥深きリコーダーの調べ
○…西湘地区でリコーダーを中心に演奏活動する団体同士の親睦や、日ごろの成果の発表の場として隔年で開かれている「西湘リコーダーバザール」。今年は8月28日の実施を予定していたが、新型コロナウイルスを考慮し、中止を決めた。「練習してきただけに残念だが、来年の開催に向け気持ちを新たにしたい」と前を向く。
○…小学校教諭だった20代、楽器取り扱い業者からの誘いを受け演奏グループに参加したことを機にリコーダーを始めた。虜となって以来、気付けば40年以上の付き合いに。「息の強弱一つとっても音色が変わる。簡単なようで奥が深い楽器なんです」。1994年にバザールが初めて開かれて以来、実行委員長も務めている。
○…東京都出身。医者だった父親の仕事の都合で、幼少期は神奈川県内の学校を転々としてきた。父親からは医者の道を進められたこともあったが、行った先々の学校で自分に寄り添う先生と接するうちに「教員」という職を意識するように。大学では教育学部に進学。全教科を学ぶ傍ら、元幼稚園教諭としてオルガンを弾いていた母親の影響もあり、音楽への関心も強く、ピアノや声楽も修得した。酒匂小に初めて赴任した後は、足柄上郡の学校等で定年まで教鞭をとった。
○…スポーツも好きで、学生時代はバスケットボールやサッカー部に所属したことも。「先日の東京五輪は感動させてもらいました」と笑みがこぼれる。年齢を重ね、体力の衰えを感じるようになったが、毎週のリコーダーの練習だけは欠かさない。「メンバーが一人抜けると、演奏できなくなる。それが音楽なんです」とも。「健康に気をつけ、これからもリコーダーの魅力発信に努めます」と目を輝かせる。