創立60周年記念演奏会を開催する「南エコーコーラス」代表の 森下 文子さん 南足柄市在住 70歳
4年越しの思い歌に
○...隔年で開催してきた定期演奏会は前回、新型コロナ感染拡大の影響で中止となり、今年は4年ぶりの開催となる。1年交代の代表職で、今年創立60周年の記念の年を任された。団員は50代後半から87歳までの26人。「マスクを付けての練習で不便さもあるが、演奏会を成功させようという強い思いを感じる」。目指す方向にブレはない。4月24日、南足柄市文化会館で行う記念演奏会では『モーツァルトの百面相』『荒城の月』など15曲を披露する予定だ。
○...小田原市出身。中学では部活、高校では授業、社会人になってから会社のクラブで合唱に取り組んできた。家事をしながら流行りの曲や童謡などを口ずさむこともよくあると言い「近所の方から声をかけられたことがあった」と顔を赤らめる。入団のきっかけは45歳のとき友人に誘われた演奏会。「ソロパートの歌を聞いたとき、迫力で全身に鳥肌が立つような感覚を覚えた」と振り返る。子育てが一段落していたこともあり、数日後には入団を決めていた。
○...「私はメモ魔なの」と少し照れながら一冊のノートを見せる。そこには練習方法や入団者の記録など、これまでの記録がびっしりと刻まれている。「あとで振り返ることができるから、とても役に立っている」とにこやか。
○...「先生の指導方法はユーモアたっぷりなんです。高い所に洗濯物を干すように腕と背筋を伸ばして」と。先生は現在87歳だが、頭とココロを使った指導は飽きさせず、団員の心を掴んで離さない。「歌の力は大きい。声を出すことで表情が生まれる。楽しくやっているから、身体の内側から活性化するのかもしれませんね」。大きく出しているのでもないのに、よく通る声が印象的だった。
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