南足柄市消防団の団長に就任した 瀧本 正一さん 南足柄市塚原在住 60歳
自分のまち 守りたい
○…長年の経験を買われて第18代団長に選出された。「市民の生命と財産を守る」とする消防団の役割はもとより、「団員も市民。家族の待つ家に無事に帰すことも使命」と話す。火災時は消防本部の後方支援として消火活動にあたる団員らの指揮を執る。「そろそろ台風とゲリラ豪雨が心配だね」。自然災害に注意を払うことも欠かさず、3社の天気予報を登録しているという携帯電話を眺める時間が増えている。
○…消防団の入団は1987(昭和62)年から。大学卒業後に家業を継ごうと、都内の下宿先から戻ると、すぐに勧誘を受けた。結婚も重なり、新婚生活を優先したい気持ちもあって1年間断り続けたというが根負け。「数年やってみるか」と軽い気持ちの入団。しかし、訓練から本気で取り組む先輩の背中に憧れ、良い仲間にも恵まれて気が付けば35年が経過。熱が入るあまり、時に意見がぶつかることもあるが「反省会と称した酒席で一献傾ければ元通り」と笑う。
○…本業は鳶職。「見て覚えろ」が口癖だった昔気質の父を師に、一つひとつの所業を横目で盗んで技術を磨いた。男女3人の子宝に恵まれ、今では6人の孫もいる。「集まるとにぎやかよりもうるさいよ」と自然と目尻も下がる。
○…全国的に団員確保が課題となるなか、南足柄市は組織の再編を図って時間帯を限定したり、特定の災害のみに活動する機能別消防団員を強化している。火災予防や広報活動を担うポストなどを設けて間口を広げ、団員確保に努めている。今後に目を向ければ、「若い人の絶対数は必ず減る」としながら「そうであっても、自分たちのまちは、自分で守るという士気を下げてはいけない」と力を込めた。
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