足柄上駅伝で4連覇を達成した南足柄Aの監督を務める 柏木 一郎さん 南足柄市矢倉沢在住 61歳
思い描いたレース展開
○…今年で73回目の足柄上地区一周駅伝競走大会。長い歴史の中でも4連覇を達成したのは初めてのこと。「今年は今までで一番嬉しい優勝でした。思い描いたレース展開で選手たちが頑張ってくれた」と満足そうな表情。スタートから強豪の松田Aが先頭に立ったが、4区でトップを奪い返し、6区まで区間1位でつないだ。「最終区間の距離が長いので、そこまでに貯金をいかに作るかが勝負でした」。急坂の難所を抱える中井町役場〜合庁区間で、アンカーの選手が余裕をもって4連覇のゴールを駆け抜けた。
○…「レース当日は監督の仕事はほとんどない。大変なのは選手の選考」と話す。市の陸上競技協会では強化部長を務め、S級審判員の資格を生かして、県内の大会時に選手たちとコミュニケーションをとる。選手はそれぞれの所属で様々な大会に出場する。コンディションも考慮して、1月のこのレースに万全の態勢で臨んでもらえるように配慮するのだ。「学生選手の場合は顧問の先生や父母とも連絡を取り合います。選手の状態によっては、負担のかからない区間を任せる判断も必要になります」
○…自身は北足柄中で陸上を始め、県大会では5位の実績も。「持久走を走ってみたら速くて、楽しくなってしまい、野球部から転向しました」。高校時代は関東高校駅伝を走り、立正大では箱根駅伝の予選会で18位のタイムを叩き出した。当時、学連が編成されていれば箱根駅伝に十分に出場できるほどだった。さがみ信金でも陸上部に所属。小田原駅伝は20回以上出走したが、故障もあり、指導者に転身した。
○…最近では、ジョギングやウォーキングで1時間汗を流すのが日課。「もともと矢倉沢の地形で鍛えられていた。体調は万全ですよ」と笑った。