さがみ信用金庫の新しい理事長に就任した 片桐 晃さん 小田原市田島在住 64歳
今こそ真価を発揮する時
○…創立から85年以上の歴史を持つ地元金融機関の新しい舵取り役を任された。就任して3カ月。「まだまだ慣れませんねぇ」と苦笑。「人と会うのが理事長の仕事の一つ」。少しでも早く、ひとりでも多く、と時間を見つけては外に出る。しかし今はその時間が中々ない状態だ。想定以上に重くのしかかるのは責任感。「お客様はもちろん、700人以上の職員の生活のことを考えると身の引き締まる思いがします」と口を真一文字に引いた。
○…3月の大震災は地域の経済にも大きな打撃を与えた。直後の理事長就任だったが「こういう時にこそ、信用金庫の真価を発揮し、認めてもらうチャンス」と前向きに受け止める。地域密着の金融機関に求められるのは、企業などの問題解決力。そのための「(企業間の)橋渡しや人材育成などにも地域貢献として力を入れていきたい」と話す。”情けは人のためならず”。目指すのは常にお互いが「Win・Winの関係」だ。
○…城山の生まれで、現在は田島に暮らす生粋の小田原人。昭和44年、小田原信用金庫(当時)に入行、信金マンとなって42年目を迎える。平成4年に小田原信金と足柄信用金庫が合併し「さがみ信用金庫」となったが、合併直後の旧足柄信金本店に支店長で赴任した。合併直後に残るお互いの垣根を取り除くため、これまでのように2年での異動ではダメ、と当時の役員に直訴し、4年在籍。「他の店舗以上に親しくしてもらって。良い思い出です」と懐かしそうに微笑んだ。
○…「若い頃から何でもやりたがり。でもあんまりのめりこむことはないかな」と自らの性格を分析する。そんな中、長く続いているのがウォーキング。健康づくりにもストレス解消にも最適だとか。現在は、愛犬がパートナーとして一緒に付き合ってくれる。「雨の日は、嫌みたいなんだけどね。観念するみたいですよ」と悪戯っ子のように笑った。
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