元湯河原町議 二見義雄氏旭日単光章
1980年から92年まで町議を務めた二見義雄氏(88歳・土肥在住)に高齢者叙勲が授与された。二見氏は湯河原生まれ、10人きょうだいだった。岐阜高等農林学校に学んだ。戦後は農業に携わりながら湯河原小・中学校PTA会長も務め、町議当選後は町立小学校施設再編計画策定や東台福浦小学校建設など様々な分野で尽力し、温泉場道路の整備などにも努めた。
飛行機乗りだった
カメや鳥のはく製が並ぶ一軒家で暮らす。学生時代に名古屋や羽田に通って飛行機に乗りはじめ、陸軍入営後は宇都宮陸軍飛行学校へ。そして終戦を迎えた。玉音放送後、命令で愛着のある飛行機を吊り上げて壊した記憶が忘れられない。「まだ戦えたのに悔しかった。あの頃一緒に飛んだ仲間たちはほとんど戦死した」。実家が代々ミカン農家だったこともあり、戦後に渡米、カリフォルニアで果樹園の技術を習得した。熱海のミカン山に設置した収穫用モノレールは帰国後、企業と共同開発したという。今ではありふれた光景だが「私のが日本で一番古いんじゃないかな」。