日本と韓国の架け橋に― 箱根で学び、母国へ
富士屋ホテルで研修を続けていた韓国の釜山経商大学の季(イ)スルさん(23)と河(ハ)松熙(ソンヒ)さん(20)が5月31日に修了式を迎え、山口昇士町長が激励に駆け付けた。同ホテルでは8年前から11人の学生を受け入れている。2人は昨年6月からホテルマナーや接客を学び、1年をかけてレストランやベルアテンダントなどの現場に立った。
二人は初めて宮ノ下にやって来た時、まず心奪われと振り返るのが富士屋ホテルの長い歴史と建物。研修開始後は覚える事が多く、仕事の後も先輩たちが館内を一緒に歩いてサービスの手本を見せてくれたという。ホームシックで涙ながらに国際電話を掛ける事もあったが、韓国人宿泊客の接客に活躍。箱根の森小学校を訪れ、子どもたちと遊びを通じて交流もした。
韓国では大涌谷の黒卵がよく知られており、故郷釜山には福岡の観光広告も多いという。韓国の伝統衣裳に身を包んだ李さんは席上「日本と韓国の架け橋になりたい」と決意を語った。