いじめに関する調査委員会設置へ 専門家で組織、遺族にも説明
湯河原中学校2年生生徒の自殺に関して、町議会は17日に「いじめに関する調査委員会設置条例」を可決した。いじめの事実や自殺との因果関係を調べる第三者委員会を設置するもので、教育委員会が委嘱する5人以内の委員で組織。教育委員会によると今後は弁護士や臨床心理士、精神科医といった専門知識を持つ人を委員に選び、遺族に対しても人選について説明するという。
生徒の月命日となる今月10日、県警は同学年の3人を児童相談所に送致した。2月下旬に3人が自殺した生徒を押さえつけ、紙筒で背中などを殴打したとしている。一般的に警察から児童相談所へ送致された場合、調査を経て、訓戒や児童福祉司による指導、家裁送致などの方針が決められる。
学校側は5月中旬に、自殺した生徒にかばんを持たせたり叩いていた3人の生徒に対して学校教育法に基づく「訓告」を行った。また全校生徒や教職員からの聞き取りなどを基に事実確認を進めており、6月末をめどに調査結果を明らかにする予定。またいじめ再発防止策として、教員による朝の声かけを始め、指導の中では、暴言や加害行為をしないこと、またそうした事があった場合に教員や保護者に報告するよう指導。生徒会も「うざい」「きもい」といった言葉を使わないよう呼びかけているという。