箱根の芸妓が乙女峠越え 御殿場で約1カ月、魅せた
箱根湯本芸能組合の芸妓が、3月20日から約1カ月にわたり御殿場の観光施設に出張し、連日外国人観光客に囲まれている。
組合の事務所「見番」への依頼電話がきっかけで実現したもの。施設(匿名)はアジア系観光客のツアーバスが続々と到着する食事・買い物スポットで、横浜や東京から忍野八海や河口湖に向かうバスが多い。 中国人観光客の間で「芸妓」は「イーチー」と読む。中国語ガイドの申健さん(33)は「みんな富士山と芸妓は観たいと思っている。珍しいんでしょうね」。今月11日は芸妓のひさ芽さんと菜つみさんの2人が2時間ほど特設ステージで舞を披露。その姿を写そうとツアー客が舞台の前に並び、観覧後は口々に「どうも」(ありがとう)と言い残して観光バスに乗り込んでいった。ひさ芽さんは「どのお客さんも目が真剣。演目や歌の意味も伝えられたら、もっと楽しんでもらえるはず」と話していた。