コミュニティ真鶴が廃止 営業貸出含め活用探る
真鶴港に向かう道沿いに建つ町立の「コミュニティ真鶴」が先月閉館した。木造2階、地下1階建てで、築20年。小松石や漁業に使われる綱などを建材に使っており、目立つことなく風景に溶け込む。「建築は場所を尊重し、風景を支配しないようにしなければならない」などと定めたまちづくり条例のシンボル的存在として知られている。
3月までは囲碁や大正琴、手芸などの場として利用され、公民館のような存在だった。3月議会で賛成多数で廃止を可決、4月から旧保健センターと同様、町の「普通財産」として位置付けられ、営業や販売など営利目的の貸し出しも可能になった。「これまでは福祉教育施設、利用料も黒字になるものではなかった」(町総務課)。町では利用団体に対し町民センターへの移行を働きかけ、今後も意見を聞く協議会を開くという。閉館からもうすぐ2ヵ月。賃借を希望する企業や団体はないが、担当課は「営利非営利を問わず相談にのる」と話している。