箱根・湯河原・真鶴版
公開:2015年1月16日
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真鶴町が新たな町の名産品化を目指し、カキの養殖について調査を始めた。今年中の試験実施を目指す。
発端となったのは宇賀町長が着目したカキの海水浄化作用。地元の海をきれいにという思いもあり、町長は昨年秋に岩ガキの名産地として知られる島根県隠岐郡海士町を訪れ、出荷技術などを視察した。海士町産のカキは真鶴町内でも販売されており、同町からカキの専門家を招いたところ「真鶴港近くや岩海岸などでも養殖できる」と評価を得たという。町担当課も「三ツ石の方に天然のカキを確認している」と期待を寄せており、県の試験場などへ情報収集に動きはじめた。町長は「真鶴には大企業はない。補助金頼みでなく、町がみずから動いて金を作る。雇用創出にもつながるのでは」と意気込む。いかだ設置などの試験は「今年中には取り組みたい」とし、事業を補正予算に組み込む可能性も示した。
カキの養殖といえば宮城県産や広島県産などが有名だが、実は県内でも養殖が行われている。横須賀の漁協では5年ほど前に市の補助金を受けてカキの養殖をスタート。宮城産の稚貝を東京湾で育て、1年目に約3千個の水揚げに成功した。現在は直売所や民営のカキ小屋で販売され、人気の地場産品になっている。