箱根・湯河原・真鶴版
公開:2015年11月6日
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箱根駒ヶ岳の山頂で行われた御神火祭(表面に関連記事)会場で、虚無僧姿の5人が疾風のような音色を合奏した。15年前から祭に参加している相模神仏奉賛会のメンバーで、湯河原町の中野弥二郎さん(64・中央在住)もそのうちの一人。40歳の頃に趣味で尺八を作うちに、同会の活動に加わるようになったという。笠のような被り物は天蓋と呼ばれ、胸には流派の名前である「妙音」「明暗」の2文字を下げる。この衣裳は300年ほど前に定着したとされる。駒ヶ岳山頂での祭りは毎年寒風が吹き、青空(=写真)になるのは珍しく、みぞれ交じりの時もあったが、肌身にしみる寒風をさらに盛り上げるように尺八を鳴らす。「参加すると心が穏やかになる」と笑顔を見せていた。