湯河原駅前の土肥実平夫妻像から35年前の芳名帳が見つかった。建立時に納められたもので、実平公を顕彰する土肥会も初耳の品。専門家の修復を経て元に戻される事になり、関係者は「熱い思いを再建できた」と喜びを語った。
「次に開くのは100年後かも」三重に密閉して再び台座内へ
実平像は湯河原駅前のシンボル的存在。1981年に土肥会創立50周年記念事業で建てられ、現在は駅前広場整備工事のため降されている。かつての台座の横には扉があり、昨年10月に工事関係者が開いたところ、中から18冊の芳名帳が出てきた。カビなどで傷んでいたが、そこには当時寄付をした町民の名前がびっしりと書き連ねられていた。同会ではその後東京の専門業者に修復を依頼。芳名録を再び実平公の足元へと戻すことになった。今月18日には新しくなった台座の前で法要を開催、冨田幸宏町長は「建立までのいきさつや史実を伝えたいという思いを、改めてこの書物を通じて知る事ができた」と語った。
一回り大きい台座に
新しい台座は一回り大きい本小松石製で、真鶴の(有)海野石材店が施工。像が設置されると以前より1mほど目線が高くなるという。 芳名録は樹脂製容器に入れ、それを樹脂製の袋で包み、さらに頑丈なクーラーボックスで密閉する徹底ぶり。式典の翌日、箱は台座の上部の空間に納められ、深澤昌光会長は「次に開けられるのは100年か、それ以上か」と感慨深げに語った。今後台座にはリニューアルを終えた像が設置され、ロータリー東側工事の囲いが取れる9月ごろ、その雄姿が見られるようになる。
箱根・湯河原・真鶴版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|