大涌谷駅前とくろたまご館前に13日、火山ガス濃度などをリアルタイムで報じるディスプレイ2基が設置された。町が約2千万円をかけ整備した。
大涌谷では夏休み前に園地が部分再開。これに合わせてガス監視員を園内に配置し、救護室を設けるなど、監視・避難策が強化されている。濃度が一定基準を超えた時に4カ国語で行う「注意喚起」放送は夏以降29回あったものの、屋内退避レベルに達する事はなかった。町担当課は「目立った濃度の増減はなく、風向きに大きく左右される」と話す。気分を悪くした観光客が救護室に来る事も数例あったが「ガスが原因か車酔いなのか、判別は難しい」(現地関係者)。町ではこれまで管理者が異なっていた園地周辺の観測データ(11ヵ所)の一元化を進めており、避難方法などを多言語でガイドするビデオも準備中。いずれも次年度からディスプレイ表示が始まる見込み。
園地のうち、卵の蒸し場に向かう自然研究路(300m)は現在も立ち入り禁止が続く。かつては大勢の観光客が行き交う名所だったが、再開のためには相応の避難誘導態勢を固め、学者らによる専門部会などの了承を得る必要がある。しかし一帯は避難シェルターとなる建物はない。町側は研究路を管理する県に対し、路面整備とあわせて設置を要望するという。
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